「教えて茶道」Vol,200

皆様お元気でしょうか?
メールマガジン「教えて茶道」もbQ00を配信いたしました。
ここまでよく、続いたと自分自身にあきれながらも、これも皆様のお蔭、
読者があって配信できるのだと、感謝してお礼申し上げます。
いつまで続くかと言えば、私の目標としては、お茶用語の言葉の説明が終る
までだと思っております。
それまでは、始めからの方には同じような説明もありますがお付き合いくだ
さいませ。
先週は風邪ひきでしたが、まだ引きずっております。熱は2日間で引いて、
それほど体の状態は悪くはないと思っていましたが、先週木、金曜日に東京
行きになった時に、いつもなら友人と会う計画をたてるのが誰とも会う気に
はならなかったのです。まあこんな時もあらーなでした。
台風云々で天気も悪そうでしたが、晴になり上野公園を散歩して、国立西洋
美術館にて、古代ローマ彫刻展、常設展、これが叉いい展示物でロダンや、
ミロ、ルノワールなどを鑑賞して心のもやも一掃して心身を晴れ晴れさせて
くれました。絵画鑑賞はこんな効果があるのですね。私だけかしら?
特典コーナーのリモ−ジュボックスが、三越で展示されていましたので、ち
ょっとお邪魔して見てまいりました。かわいい動物もの、おままごとのよう
なもの凝った物など、これらのかわいくて小さい物も心を慰めますね。
元気ようようで帰宅いたしました。


<風炉点前>
初風炉では長板を使用する二つ置き(風炉釜。水指)の趣向が見られます。
台子の下板だけの板なので、湯返しをいたします。
板の上に蓋置を置きます。柄杓は左膝頭にながしておきますが、蓋置の上に
置く時は音をたてません。
水指の蓋は三手、つまみを取って右横、左横、右向こうを取って水指の左に
立てかけます。
竹蓋置は飾りませんが、竹蓋置に花押がある場合は飾ってもいいでしょう。
その時は柄杓蓋置は「ト」字飾りをします。トの字のように柄杓を縦に置き
手前に蓋置を置きます。
濃茶の場合、仕覆は板の所ではなく、建水の上座に置きます。

<薄茶器 >塗師(ぬし)
茶人により意匠されたいわゆる好みの茶器は多種多様で、今日まで五百種を
ゆうに越えるといわれています。それぞれの時代や茶人の好みによってさま
ざまな特色をもつわけですが、そこで忘れてならないのは塗師です。塗師は
茶人の細部にわたる好みをその高い技術で応え、歴史に残る名品を手がけて
きたわけです。茶器作りにおいて、茶人と塗師は不可欠なパートナーとして
存在してきました。紹鴎、利休の時代には秀次(ひでつぐ)、記三(きぞう)
、余三(よぞう)、盛阿彌(せいあみ)などが活躍し、江戸時代には一閑張
(いっかんばり)の飛来一閑(ひらいいっかん)、千家十職の中村宗哲(な
かむらそうてつ)などが輩出しました。


<茶碗 ちゃわん>用語
熊川  こもがい
     朝鮮慶尚南道の熊川港から渡って来た茶碗ということから、この
     名が出たらしい。産地はおそらく熊川西方の晋州あたりと考えら
     れ、古人は咸鏡道の産と伝えて、その和音を訛って「カガントの
     手」と呼んだりしている。一般に癖のないどっしりとした茶碗で、
     ふっくらと張った胴に端反り口縁が開き、高台は大きく、やや裾
     締まりの形をとる。見込みの中心には鏡と呼ばれる小さい茶溜り
     がつくのが普通で、これらの条件をそなえたものを真熊川と呼ん
     でいる。形がいかつく、釉がめくれて荒い土の出たものを鬼熊川
     と呼ぶ。鉄分のある土に長石釉がかかるので、一般に枇杷色だち
     となり細かい貫入が入るが、還元して青みを見せる例もある。形
     や釉調などからわが国の唐津焼の祖形と考えられる。

玳皮盞 たいひさん
    @国宝。大名物。玳皮盞天目茶碗。真鍮の覆輪で、外部は黒地鼈甲
     斑の文様があり、高台縁およびその内面に白土を見せ、内部は梨
     皮色地に、黒色で口縁から1センチほど下がったところに幅7、
     8八ミリの帯紋をめぐらし、それより茶溜りに至るまでに三段の
     唐花文様があり、第一段に九点、第二段に五点、茶溜りに一点、
     合わせて十五点が鮮明に現われている。
     釉色彩紋が内外ともに美麗で、天目中の白眉とされている。
     1778年松平不昧の手に入り、以来雲州家に伝来。
    A重要文化財。中興名物。玳皮盞天目茶碗。一名文字天目。やや開
     く気味の椀形で、外部は黒地黄斑の玳皮釉になっており、内部は
     浮上がった三つの花菱輪違い紋の中に文字が記されている。文字
     は「富貴長命」・「金土満堂」・「福寿康寧」の四字句。大徳寺
     龍光院の什物であったが、天王寺屋五兵衛を経て鴻池家に入った。
    B名物。玳皮盞天目茶碗。やや厚手で、外部は一面の黒釉の上に黄
     青釉が細かく鼈甲斑をなし、高台は白土を見せ、内部は口縁が段
     をなし、梨皮色が見事な中に陰龍と陽龍とが相対し、一方に宝珠
     があって玉取龍の文様をなしている。鴻池善五郎所持、近代は藤
     田平太郎蔵。
    C名物。玳皮盞天目茶碗。内面の黒釉中に木葉の文様があり、あた
     かも密陀漆で描いたようで、木葉の筋目がことごとく現われ、本
     物の木葉をそのまま焼き付けたようである。前田利為旧蔵。
    D中興名物。玳皮盞天目茶碗。唐花尾長鳥紋。土屋相模守政直所持、
     福知山城主朽木侯、近代に至り赤星弥之助を経て益田英作の手に
     入った。