「教えて茶道」Vol,170

いいお天気が続いていますね。気持ちも爽快で、私の好きな金木犀の香りもほの
かにただよい、心はリッチになります。
先週、入子点(いれこだて)の説明をいたしました。
私も久しぶりにお稽古をいたしました。覚えているようで忘れているところ等が
あり、皆様と共に勉強いたしました。
先日、梨の木神社で、萩祭りがあり、そのお茶会に行きました。
朝一番で行きましたので、その席はお手伝いの人も一緒で和気あいあいな感じで
くつろげましたが、次ぎの席の時には、お茶の心得のない方と一緒になり、前に
も申し上げましたが、棗拝見の時、蓋をしたまま棗を取りあげ、そんな時に限っ
て、上の方で傾けて蒔絵を見ようとなさる、いつお茶がこぼれるか、はらはらい
たしました。
決して、蓋のある物は蓋をしたまま持ち上げないようにしてください。
持ち上げる時は、膝の上にひじを付いてその高さまでにしてください。
はらはらドキドキは心臓に毒です。


<茶入>唐物茶入(からものちゃいれ)
茶道初期の室町時代、茶入はすべて中国から渡来した小壷が尊ばれ、これを唐物
と呼んでいます。最初から茶入として作られたものではなく、薬味入れや香料な
どを転用した見立て物で、栄西禅師(えいさいぜんし)が明恵上人(にょうえし
ょうにん)に茶の種子を入れて贈ったのがその始まりとされます。
唐物茶入は、釉薬の独特の美しさ、堂々とした端正な姿、手取り(手に持った重
さ)の軽さ、などに特色があります。
当初所持できたのは、足利将軍家および限られた支配層で、それはまさに宝物の
ような存在でした。それだけに多くが名物として茶人に珍重されてきました。

<釜・風炉・灰型>
透木  すきぎ  敷木より転化した言葉で、釜の羽が炉壇や風炉の肩縁にかか
         る場合、炉壇や風炉の肩縁に置き、釜の羽を支え、釜を透か
         して通風をよくするため使用する拍子木(ひょうしぎ)の木
         片をいう。多くは桐材で炉・風炉用がある。

透木釜 すきぎかま
         茶湯釜の一種。透木にあててかける釜の意から命名と考えら
         れ、またそのために透木釜は羽釜である。「釜之図」には東
         御殿物以下十口ほどの名称があげられていて、乙御前透木・
         霰透木などの名があるが天命作が多い。

摘み  つまみ  撮みとも書く。水指・釜などの茶器の蓋の部分で、摘み扱う
         手の部分を指す。鑑賞の対象となる。
         
土風炉  どぶろ 土で作った風炉。なかでも奈良風炉が有名。奈良西京に春日
         社興福寺の赤土器・白土器の工人座が発達していたが、これ
         が火鉢を製作したり、次いで茶湯の発達に促されて土風炉を
         製作したのにはじまる。土風炉師宗四郎がこれに名をあげた
         が、珠光・紹鴎時代あるいは利休時代のいずれともいわれる。
         永楽家の祖で、やがて京都に移って秀吉から天下の称を授か
         ったといわれる。宗四郎は襲名らしい。

前土器 まえかわらけ
         前瓦とも書く。風炉の火窓からの火気を防ぐために立てる半
         円形の素焼の土器。紅・白二種があり、土風炉には白を、鉄
         風炉には赤を用いる。酷暑には二枚重ねて用いる。流派によ
         り好みがある。


<読者のコーナー>
読者の方からステキな詩が送られてきました。
私は今流行りの癒しの形式だと思え、酷暑を過ぎたやれやれな気持ち、なんとな
くほっとし気分にさせる詩ですが、皆様にはどのように思えるでしょうか?
3回に分けてお届けいたします。

         
  あなたは永久のお客様

私の詞をこよなく愛してくれる大事なお客様
私の全ての詞を理解している唯一のお客様
私の詞の創作を掻き立ててくれる必要なお客様
私の詞を一番喜んでくれる嬉しいお客様
私の詞を向上させてくれる大切なお客様
あなたは永久のお客様


--------------------------------------------------------------------------------

そこまで来た秋

朝刊取りに外に出た
なんときれいな空
北斗七星がまばゆいばかりに輝いている
風がさわやかで心地よい
昨日までの暑さが嘘のよう
秋が近づいたのね
なんとなく寂しさを感じる秋が
哀愁の秋が
あなたの大好きな秋が