「教えて茶道」Vol,87

 

明けましておめでとうございます。
皆様、よいお年をお迎えのことと存じます。
今年もよろしくお願いいたします。
年頭に当り、今年の抱負は、今年の目標は?
皆様考えられましたか?
三日坊主になりそうでも、かなわぬ夢でも、書いてみたり、確認してみる
ことはいいことですよ。
人間、自分のやりたいこと、したい方向に自然か努力してか、自分を持っ
ていく、向かっていくものだそうです。
だから、指針を決めることは、自分を一歩前進することになるのです。
夢への第一歩です。
私は去年、旅行予定が一つ実現しませんでした。この時、悔しく残念でした。
が、そう思うより、神様からの休養せよとのお達しだと思うことにしました。
今年も私の好きな海外旅行は何回出来るかな、しようかな?
お茶会は、皆様をお呼び出来るようにしたいですが、これはまだまだ夢の
段階です。
マガジンやホームページの充実は勿論です。
岩登りは上達を望んでいるので回数を増やすつもりです。
英会話は、今年はどのような勉強をすればいいか思案中です。
まだまだありそうですが、私の場合はこの辺にして。
皆様も、ぜひとも、ご自分の目標を書き上げて、多くても良しです、目標に
近づくにはどうしたらいいか考えてみてください。

私の初茶会は愛宕(あたご)山で、でした。
一月三日、数名の山仲間と京都愛宕山へ登りました。
ここは、初詣で有名で、本格的登山姿の中高年が、かなりの人出で賑わっ
ていました。
頂上の神社は、火伏せの守り神「火の要慎」のお札を買って、台所の壁に張
っておくと、火事がおこらないとの謂れがあり、私も買いました。
頂上休憩所では、−3℃、手足がかじかむ寒さでした。
昼食後、正月しか食べれないはなびらもちと正月用の少々高めの抹茶を持参
して、さっそく初茶会、少し多めの量の抹茶をいただくと、体も暖まりました。
携帯用の篭に入った小ぶりの茶碗、茶筅、半分に折れる茶筅、これは便利です。
雪景色は、すばらしいもので、両側に石燈篭がある参道に積もった雪道、
杉の木には筆ではいたような白い雪、木々の梢の銀色の雪、緑の葉っぱにちょ
こんとのった雪と、絵葉書のような銀色の別世界に見とれてすってんころりん
と雪道で尻餅をつきました。
そこからは滑らぬようにアイゼンをつけて、山を下りました。


去年も書きましたが、正月時に使用する道具類を説明いたします。

初釜とは、
新春を祝って正月はじめてかける釜。また稽古始めとも、点初とも
いいます。
初釜の時に使われる物として、結柳、島台茶碗、ぶりぶり香合、
花びら餅があります。

結柳 (むすびやなぎ)
正月や初釜の床飾りで、掛柳とも言います。床の柳掛け釘にかけた青竹
の花入れから、長く柳の枝を垂らして生けます。柳は二、三本束ね、中
間で一つ輪にして結び、残りは長く垂らします。一陽来復を祝う心を
表したものです。

島台茶碗(しまだいちゃわん)
井戸形(浅く)に開き、内面に金銀の箔を置いた茶碗で、正月
などの縁起を祝う茶事に金と銀の茶碗を重ね茶碗として用いられます。
三都茶碗(さんとのちゃわん)
島台茶碗、楽・慶入の作 黒・赤・白の三椀で、玄々斎宗室がみやこ・
あづま・なにわと直銘したところからの称。

ぶりぶり香合
香合の一種。正月用の玩具の「ぶりぶり」から意匠されたもので、八角
形の胴にふくらみを持つ形のもの。有職風な彩色を施した陶磁器や塗物
等があり、正月に飾り香合として多く用いられる。

花びら餅
京都の名菓。古くは「お歯固め」の儀式などに用いられた菱はなびら
を菓子化したもので、丸くのばした白餅に、小豆汁で赤く染めた
菱形にのばした餅を重ね、ゴボウを二本、味噌餡と共に包んだお菓子。
押鮎に見立てた物で、(鮎は年魚とも書き、古くより年始に用いられた)
もともと宮中で用いられるものであり、裏千家の初釜のお菓子として明治
の頃から用いられています。