「教えて茶道」Vol,8

先週は緑の世界と言いましたが、今は又、 百花繚乱の花の季節でもあります。 次から次へと、いろいろな種類の花が咲きます。
桜から始まり、つつじ、藤、山吹、牡丹、芍薬、しゃくなげ 各家庭の庭には、パンジー、ペチュニア、ゼラニュームが、 こぼれんばかりに咲いています。
それを見れば、私達の頬にもえみが、こぼれます。

茶花には花型はありません。 朝に咲き、夕べに自然にしぼむ真の姿を直視して、無技巧の技巧、 つまり、型があってなく、ないようで型がある、どこか芯のある もの、うつろいやすい花の哀れを想い、はかない人生観に徹する のが目標であり、なるべく自然のままに活ける主人の率直な表現 であります。
青竹の清きを切り
清き水を張り
清き心を持って
清き花を活ける
という「四清同」こそ茶花の心であります。 したがって茶花はどこまでも茶室の雰囲気の一部でなければ ならないのです。
ありのままの姿で、素朴に季節感を表し、花を見て春がきた、 また、秋がきたとわかる花の暦でなければなりません。

茶花としてふさわしくないものは
香のきついもの、あくどい色彩の花、季節なしの花、
針や実のある花などがそぐわないものとします。
沈丁花、けいとう、菊(嵯峨菊は除く)、ざくろ、きんせんか 咲ききった花より蕾を用います。
牡丹や椿は蕾を用います。
一種類か、二種類、三種類、五、七種類と奇数で、活けます。
椿の葉も奇数にします。
今は、姫ゆり、うのはな、都忘れ、沢アジサイ、京かのこ、 りょうぶ、さわぎきょう、など。
お見せできないのが、とても残念ですが、
皆様も、一、二本花を活けて下さい。花瓶がなければ
コップでもいいです。
男性の方には心をうるおし、
女性の方には肌をつややかにする効用があると思います。

ハイキングに行かれた時にはぜひ、花を観察して下さい。 私も花を求めて、山道を歩きます。
先日は、かわいい白い四枚花びらを持ったエゴノキの花を 見ました。それらが落ちて、山道に白の花模様を作っていました。
皆様もこんな花を見た、あんな花を見たと報告して下さい。