「教えて茶道」Vol,78

 

だんだんに山々が色づいてきました。
赤や黄色の色を見つけると、これから寒い冬に向けての、自然からのプレゼン
トだと思えて、なんだかうれしくなりますね。

行楽季節でもあり、京都のお寺や、神社へ紅葉狩りに出かけられる
機会も多いでしょう。
庭を見ながら、お抹茶一服と、召し上がられる時があるでしょうから、
ここで、初心者向けに説明いたします。

お菓子のいただき方  
御菓子を頂いてから、お抹茶を頂きます。
お菓子が出された時、次客に「お先に」と挨拶をします。
銘銘皿の時は(個別の場合)、懐紙の上に載ったお菓子ごと自分の懐紙の
上に置きます。
大盛り鉢の場合は、自分の懐紙を膝前において、菓子鉢を自分の前に置いて、
右手で上から箸を取り、左手で受けて、右手で箸を持って、お菓子を取り、
懐紙の上に置きます。お箸の汚れは懐紙の端で拭き、元に戻します。
お菓子鉢は、次客の前に置きます。
懐紙を両手で持って、楊枝で切っていただきます。
懐紙を持参していない場合は、その旨云ってもらってください。遠慮なく。
楊枝がない時は、手でちぎって食べてもいいです。
見苦しくないように、召し上がればいいです。

お抹茶のいただき方  
自分の正面に置かれた茶碗を、畳へりうち、先客(右側)との間に置いて
「お相伴いたします。」
次に次客(左)側に置いて「お先に」
真ん中に置いて「お手前頂戴いたします。」と挨拶してから、お茶をいただき
ます。
お茶碗は自分に正面が向くように置いてありますから、右手で取って、左手
の平において、感謝の気持ちを込めて、おしいただき、2回手前の方に回し
て(正面を避けるため)いただきます。
何口で召し上がって頂いてもいいです。熱い時もありますし、ぬるい時もあ
りますから。
最後は、お茶をスーという音を立てて、吸い切ります。
その場所を右手親指と人差指で、左から右へ拭き、懐紙で指を清めます。
2回向こうに回して正面が自分に向くように下へ置きます。
それから、お茶碗を拝見します。
お茶碗を畳へり外に置いて、全体を見てから、手にとって拝見します。
肘は膝につけて決して高く持ち上げない事。拝見が終われば2回手前に
回して、(正面が相手の方に向くように)畳外へ返して置きます。

これだけ覚えれば、皆さんはりっぱなお茶人さんです。
これらの動作を忘れても、粗相のないように落ちついて、ゆったりとした
気持ちでしてくだされば大丈夫です。
どんどん、お茶をいただきましょう。人の動作を見れば、どのようにすれば
いいかが、よくわかり勉強になります。場慣れがポイントです。