「教えて茶道」Vol,6

5月から風炉になりました。
お茶を立てる所作が、少しずつ違います。
特に、柄杓の扱いが、置柄杓(おきびしゃく)切柄杓(きりびしゃく)
引き柄杓(ひきびしゃく)をします。
これは、昔、弓を鳴らして魔よけをしたと言う故事から、
弓の所作を 取り入れた作法です。

置柄杓は、
湯を汲み終わったあと柄杓を釜の口に置く際、 柄杓の中節のところを右手と人差し指とで柄の横から押さえるようにして置く。

切柄杓は、
茶碗に茶を入れ、湯を汲んで必要なだけ入れ、残りを釜に戻し、柄杓を釜の上に置く時、合を仰向けにして親指と人差し指の付け根に柄を預け、四本指を揃えてのばし、柄と直角に交わるようにする。

引柄杓は、
水を釜や茶碗に入れ、再び釜の口に置く時の扱いで、五本の指を揃えて柄の切り止めまで、引いて柄を釜に置く。

少々、扱いにくい、めんどうだと思えますが、 お客様にお見せしている、これもおもてなしの一つと思えば、 稽古の励みになると思います。

茶席での道具拝見 自分が頂いたお茶碗は、
お茶が残っているようでしたら、 懐紙で、拭きとって、拝見いたします。
たたみへり外に置いて、全体を見て、手にとって見ます。
拝見が終わると、二回回して、正面が相手になるようにして
返しておきます。
亭主が用意したお茶碗を拝見するは、亭主が用意してくださった
ことへの感謝の気持ちの表現でもあります。
茶席では、菓子鉢、干菓子盆、主茶碗、替え茶碗(二個)薄器 茶杓などが拝見に回されます。
先客より回された道具は、次客にお先にと言ってから、自分の前に
置きます。
道具を畳のへり外、自分の前に置いて、全体を眺めてから 手にとって
拝見します。
決して高い位置から見ないこと、ふた物は、開けて見ること。
薄器などのお茶が入っているものはこぼれることがありますから。
この頃は、正客が、小袱紗の上に蓋だけを回すことが多いです。
一人一人が蓋を閉めては、開けると痛みやすいので、 こんな配慮を
なさいます。
手にとって見た後、畳外に置いて、全体を眺めて、次客に 回します。

前回、ヤマブキの花が、歌の戸と言う名前の由来は 山吹の花によって、道灌が無学であった歌(和歌)の扉を 開いたという事によるものです。
二,三の方から質問がありましたので、付け加えます。
説明不足で申し訳ございませんでした。