「教えて茶道」Vol,59

いよいよ入梅。
なのに、近畿地方では、晴れが続いて、山行きにはうれしいような、
これでええんか?と、戸惑いを感じていますが、明日からは雨らしい。
ともあれ、夏の陣が始まります。
気合を入れて、頑張りましょう。

この頃のお道具の取合せに、螢(ホタル)を使います。
お菓子の銘に、「沢辺のホタル」
きみあんに、黒納豆一つ、葛アンに包まれたもの
それを、螢籠(ほたるかご)に盛り合せる。

螢籠は、四角で、廻りが紗(しゃ)の布地で、透けて、まるで虫籠の
ようです。透けているので、涼しく見えます。
炭カゴや、煙草盆もあります。
本物をお見せできないのが残念ですが、読んで、いいなーと、情緒を
感じていただければ、あなたの想像力は抜群です。

又、「螢」 句銘がついた茶杓「雨夜にも星の影見える蛍かな」
茶会にて拝見いたしました。

ここでは文だけしか紹介できませんので、想像力を養ってください。
お稽古では順序を覚えて、お茶会では日頃見られないお道具を拝見して
目を肥やしてください。

季節感を大切にする茶道です。
夏には、涼味を感じさせる平茶碗を使い、冬には冷めないように筒茶碗を使います。
夏のお手前として、葉蓋(bP5)、名水点て(16)洗い茶巾(17)
を紹介しました。
その他、道具によるお手前があります。
長尾茶入れ、包みふくさ、重ね茶碗など。
道具に故事来歴がある場合
茶筅莊(ちゃせんかざり)茶碗莊(ちゃわんかざり)茶入莊(ちゃいれ
かざり)茶杓莊(ちゃしゃくかざり)
又、貴人(高貴な方)へお茶を差し上げる時の点前、貴人点(きにんだて)
貴人とお供に差し上げる点前、貴人清次(きにんきよつぐ)
準次、簡単に紹介いたします。

bT7で紹介した花で、問い合わせがあった花を説明したします。

寒羽根→突羽根の間違いでした。訂正してお詫びいたします。

突羽根(つくばね) 一月
ビャクダン科
山地に生える半寄生落葉低木で、その根が他木の根に寄生する。
幹は直立し、1〜2.5mくらい。枝だが数多くのび、葉は長楕円形で
先が長くとがり対生している。初夏の頃、淡黄色の花を咲かせ、花の後
実をつける。実には先に4枚の羽状の苞がつき、羽根つきの羽根によく
似ているので、この名がある。

伊予美豆木(いよみずき)別名 日向美豆木(ひゅうがみずき) 二月
マンサク科
痩せ地に生える落葉低木で、地ぎわから細長い枝を分枝し、高さ1〜2m
になる。3月、葉より早く前年の各腋に短い総状花序を下垂し、淡黄色
の小花2〜3個開く。花弁は5、ややまるみがあって、トサミズキ(小花
が7〜10個)と、区別される。ウメに次ぐ早春の花として庭園や切花に
ふさわしい。

ちゃがら 別名 油瀝青(あぶらちゃん) 三月
クスノキ科
クロモジ属の落葉低木、雌雄異株。
前年の秋、枝の上部冬の基に球状のつぼみを1〜4個つけ、早春に葉より
早く開く。果実や材に精油が多く燃えやすいので、油と瀝青(ちゃん)
をあわせて名づけたと言う。