「教えて茶道」Vol,45

 

寒いとはいえ、春は名のみの風の寒さやー(この歌知りません?ワー年だな。)
と、歌を歌いたくなるほどに、日一日と春になってまいりましたね。
我が家の黄梅は満開で、黄色い花がこぼれています。
辺りの梅も盛んですし、じんちょうげの花も咲き始めています。
木々の芽吹きは、人間にも活力を与えると思いませんか?
なにかしら、頑張ろうという気になります。

先日、お茶会へおよばれに行って参りました。
待合席からぞうりを履いて、路地を歩き、にじり口より茶室へ入りました。
四畳半の凝った作りの茶室でステキでした。ここまでの雰囲気は格別でした。
めったに、味わえない雰囲気でした。
が、大寄せの茶会でしたから、その部屋へ10人も詰め込まれました。
10人づつでは、のんびりと茶の世界に浸っていては、待っていらしゃる
お客様に申し訳ないので、(私達も50分ほど待ちました)早々に
退出いたし、させられました。
後で、イメージでお茶の雰囲気とお菓子の美味しさを味わいました。

茶道具(6)
<名物裂(めいぶつきれ)について>
名物裂と呼ばれる染織品は、多くは貿易品として鎌倉時代から江戸時代
中期頃までに舶載されたもので、その種類は、金襴・銀襴・緞子・間道
・錦・モール・印金・金紗・海気・更紗・風通・ビロードなどがある。
中心をなしているものは、中国の宋・元・明・清の各時代にわたって織
られたもので、南方諸国や西欧を含めて。そのほとんどが外国製品とな
る。
その種類も数も確かなものではないが、現存し、その名称が確認されて
いる物は二百種もないといわれている。
これらは、茶の湯の世界で生まれた大名物や中興名物などの名物道具に
付属する裂地として、又、大名家や社寺などで特に珍重された裂地で、
それらを称して「名物裂」と呼ばれ、それぞれの裂には、由来によって
名称がつけられた。
名物道具の名称からとったものに、
 日野間道(ひのかんとう)米市金襴(よねいちきんらん)。
愛用し、所持していた人の名前からとったものに、
 遠州緞子(えんしゅうどんす)珠光緞子(じゅこうどんす)角倉金襴
 (すみのくらきんらん)織部緞子(おりべどんす)。
生産された地名や所蔵寺院からとったものには、
 興福寺金襴(こうふくじきんらん)鶴ヶ丘間道(つるがおかかんとう)。
裂自身の文様の名称によるものには、
 花兎金襴(はなうさぎきんらん)笹蔓緞子(ささづるどんす)。
裂地の地合や織法の種類によるものには、
 紬地金襴(つむぎじきんらん)絨間道(しじらかんどう)。
さらに、同じ名称を持ちながら異なる裂地が何種類かあったり、同じ裂地で
も二つ以上の名称を持つものも存在する。