「教えて茶道」Vol,42

 

まだまだ寒い日が続いておりますが、皆様お変わりございませんか?
私は、風邪のせいでしょうか、胃の調子が悪く、食事に気をつかって
おります。
こんな時の食事は体が温まるものなどがいいでしょう。
旬の野菜、かぶらを使った料理を紹介しましょう。

かぶら蒸し
茶碗蒸しよりあっさりとして、ちょっと、料理屋さんでいただくような
高級感があります。
簡単ですからぜひ試してください。

<材料>
かぶら     1人前 すりおろしたもの大さじ2杯ほど
        小かぶ1ヶで、4人前くらい
卵白      4人で、1ケ(入れなくてもOKです)
鶏肉、海老、    中に入れる具は茶碗蒸しのと同じでOK
竹の子、しいたけ、 
かまぼこ、銀なん、
三つ葉  もち(小さく切って入れるとおいしい)
わさび

<あんかけ汁> 4人前
出し汁   500cc
しょうゆ   60cc
みりん    36cc
ときカタクリ       

茶碗の中に入れる材料を入れて、すりおろしたかぶらの水気を少し
切り、卵白とを混ぜ合わせたものを、その上にのせる。
10分くらい蒸す。
その間に、かけ汁を作り、最後に溶きカタクリを入れて沸騰させる。
蒸しあがった上にあんかけ汁をかけて、わさびをおく。
これで出来あがりです。

かぶらは、大きいものや小ぶりのものなどいろいろありますが、
大きければ、そのあとは、かぶらのしちゅう、かぶらの酢の物
葉もついていれば、それも使っていただきましょう。
味噌汁に入れてもおいしいです。
おろしたかぶらは、冷凍庫で保存できます。
いっぺんにすりおろしておけば、それだけ手間が省けます。
我が家では、かぶらの即席漬けをしました。
葉はさっと湯がき、2センチの長さに切り、かぶらは拍子切りにして
塩少々と、昆布を細かく切ったものと、酢を少々入れて、混ぜて
重しをして、一晩ねかせてば、もうおいしい漬物が出来あがりです。
酢と昆布を入れるのが、ポイントです。


茶道道具(6)
<裂地(きれじ)について>
前回で、濃茶入れを入れる袋を、仕服(仕覆)と、申し上げましたが、
用いられる裂地は名物裂が多いですが、主な織り物は
金襴、緞子、間道類があります。
金襴(きんらん)は、
金箔糸を用いて文様を織りだしたもの、特に文様だけでなく
地を金箔糸でうめ尽くしているものを金地金襴と言います。
緞子(どんす)は、
先染め同色のたていと・ぬきいとを用い、地組織は繻子(
しゅす)、文様は地の裏組織をもって表出させた絹織物です。
間道(かんとう)は、
縞(しま)格子縞(こうししま)横縞(よこしま)又は縞の一部に
浮織りのあるものなどの特色のある織物を間道といいます。
縞をなぜ間道と呼ぶのかは定かではないようですが、一説には、中
国の広東を中心に作られたことからこの名があるといわれています。
錦(にしき)
ニ色以上の色糸で文様を織り出したものをいう。
錦には、経糸(たていと)と文様を織り出す経錦(たてにしき)と、
緯糸(ぬきいと)で文様と地を織り出す緯錦(ぬきにしき)のニ種類が
ある。
風痛(ふうつう)
表と裏、あるいは地と文様が別々に組織されている二重織りである。
経糸二色を重ね、緯糸も同じ二色を用いて織り出されていく。その際
、同色同士の経緯を組織していくので、表と裏で異なった色の織物と
なる。その二色の色替わりの間に袋状の空間が出来、そこに風を通す
とみるところから、この名称となった。
それぞれの文様が明確にあらわされ、独特の地合を持つ絹織物である。
海気(かいき)
通常は、経糸・緯糸ともに練糸(ねりいと)を用い、緯糸は経糸の倍
の太さを用いた平織りである。
無地のものを海気といい、文様を織り出したものを紋海気という。
平滑で滑りがよく、光沢があって摩擦すると絹鳴りを発する。
紹は(しょうは)
細かい横の杉綾状、あるいは山形状の組織地紋を持ち、通常、経糸・
緯糸ともに強い撚りのかかった糸を用いて織り成したもの。
柔軟にて感触のいい織物である。
モール
モール糸は、金モール糸・銀モール糸とがあり、絹糸を芯にして金の
薄板を細かく裁った金線を巻きつけたものを金モール糸といい、同様
に銀線を巻きつけたものを銀モールと言う。それぞれを用いて織り出
した織物を金モール・銀モールと言う。
天鵞絨 ビロード
経パイル組織の一種で、地組織のほか羽毛用のパイルになる経糸を張り、
その糸を針金を用いて輪奈(わな)状に織り出す。その輪奈になった先
端を切って毛羽立て、光沢ある柔らかな表面を作り出した織物である。
金紗(きんしゃ)
捩れ(もじれ)組織を基本にした地組織の上に、文様を金箔糸(平金糸)
にて織り出したもの。
金紗の名称は、薄物の紗地であるところから出ている。
金箔糸を縫い付けたものを金紗といい、織りこんだものを紗金と呼んで
区別されることもある。
紗地は金箔糸で文様を織り出した手法は、瀟洒で気品の高さを感じさせ
る。裂地の性質から、掛軸となる名画、名墨の表装に多く用いられる。


先日の茶会にて拝見した道具の内から

軸   梅綻雪前香 うめ ほころんで ゆきのまえに かおる
花入れ 竹一重 銘 好日
棗   有明蒔絵 平棗 (ありあけまきえ ひらなつめ)
     朝からす 聲する 杜のこずえにも ありあけのかげ
      月半(つきわ) よふかき
     照高院宮道晃親王御筆 と、箱に歌が書かれていました。
     とてもきれいな蒔絵が内も外もほどこされていました。
茶杓   淡々斎作 銘 梅ころも