「教えて茶道」Vol,27

10月14日は、満月でした。
ちょうど、その日は、京都修学院近くで見ておりました。
京都修学院と言いますと、それだけで風情があるような
響きを感じになります。
我が家で見ても、月は同じように煌煌と輝いておりますのに。
月の前を雲の流れが早く動いておりますと、
まるで、月が急ぎ走っているように思われました。
そんなに急いでどこ行くの?
なんとなく、気ぜわしい世の中の動きのようでした。

大寄せの茶会へ行きますと、待合部屋に、
「会記」があります。
これはその日のお茶席に使用する道具を記したものです。
下記のものは先日の茶会のものです。

待合掛け物  淡々斎 画賛 白雲去来
      (連なった山の絵と、字が書かれていました)
        「白雲去来」雲が動く事で、秋の雲です  
        「白雲幽石抱]雲がじっとして岩山を抱いているようで、
         夏の雲です
本席掛け物  鵬雲斎家元筆 虫声風露冷
花入れ    大亀老師書付 信楽焼き 銘:野辺の遊 貞光造
花      ヤクシマヒメボタン、オトコエシ、ケイトウ、ハゼ
        キキヨウ、ワレモコウ、サクラタデ
        (この時期、残花といって多くの花を奇数入れます。)  
香合     唐物 青貝虫
釜      色紙釜              定林造
        (釜の表面に色紙の絵が見えました)  
風炉     円能斎 反古張(ほごはり)
        (手紙や古い書物などを用いることをいう。
        円能斎の書いたものが張りつけてありました) 
風炉先    鵬雲斎家元書付 兎透       好斎造      

水指     淡々斎在判 赤細水指       長入造
         (中置の為の細いものでした)
薄茶器    鵬雲斎家元在判  松葉蒔絵    正玄造
薄茶杓    鵬雲斎家元作  銘 秋の声
薄茶碗    鵬雲斎家元箱  銘 閑日     左入造
替      淡々斎箱    銘 苫屋(とまや)唐津
〃      鵬雲斎箱    秋草       永楽
蓋置     淡々斎在判   竹一双      正玄造
建水     鵬雲斎家元好  箪瓢(たんぴよう)喜仙造
菓子器    御深井焼(おふけやき)      寿山造
主菓子    千代見草             若狭屋
          (菊のかたちでした)
干菓子器   淡々斎箱書  雲蒔絵中丸盆     時代
干菓子    鳴子    らくがんで、
         雀     すはまで作られていました若狭屋        
煙草盆    淡々斎在判  松行李(こうり)蓋 祐軒造
火入     竹林人物             永寿造