「教えて茶道」Vol,19

高校野球が始まったかと思えば、もう優勝校が決まりました。
この暑い夏に、懸命に野球をする姿は、野球オンチの私でも
拍手を送りたくなりますね。

カナダにいる従姉妹は、あちらで茶道を習っています。
帰国する度に、日本の茶道具類、着物関係、なるたけ安い物を
捜し歩いて、私も、それにお供をしています。
先日、裏千家資料館に行きました。
「南海の布と茶道具類」の展示を見て、 お抹茶を頂いてまいりました。
その席では、イラン製の蓋置き、銀製のきれいな物でした。
ダマスカス製の花入れ、若宗匠がいらした時にもとめられたそうです。 そう言われれば、模様が海外の物かと思わせる雰囲気がありました。 その花入れに、河原なでしこ、むくげが入っておりました。
従姉妹が言うには、あちらでの茶会でも、外国製品が多く用いられ、
会記には、カタカナばかり、漢字は1つ、2つくらいになったと
言っておりました。お茶道具用に作った物ばかりではないでしょうが、 いろいろな物を代用する考えがいいですね。
柔らかい頭、発想を心掛けましょう。

茶道具(3)
茶碗 楽焼き
楽焼は茶の湯の茶碗に始まる。茶の湯の世界でいう楽焼きとは、
京都の楽家歴代の作品に加えて、
楽家の技法を用いた京都玉水(たまみず)焼、
金沢の大樋(おおひ)焼、さらにこれらの窯で焼かれた茶人の
手捏ね(てづくね) をいう。
楽焼の技法は日本の陶磁器の中では、きわめて特殊なものといえる。 伝統的な日本陶磁器のほとんどは轆轤(ろくろ)によって成形され、
山間部の 窯で焼成されたものであったが、
楽家の技法とは轆轤を用いない手捏ね成形で、
また窯も市中の家屋内に築かれている。
しかし今日、楽焼という言葉はかなり広い範囲に使われている。
すなわち先にあげた種類に限らず、
楽家歴代の作品と同質の焼き物を
総称した言葉としてとらえている場合が多い。

大寄せの茶会では、一碗目が、黒か、赤の楽焼の茶碗が出されます。 ニ碗目は、萩焼き、高麗もの、
三碗目は、永楽のような、京焼き風の絵柄の
きれいなお茶碗が出されます。
楽焼きのお茶碗には、銘がつけられています。
その季節の風情を表す銘であれば、
お客の方も亭主の心使いをうれしく思い、
又、道具類の取り合わせ方で、その方のセンスを感心したりもします。 一つのお茶碗だけでなく、いろいろな道具のとり合わせ方も合わせて、 こんな時に拝見して、勉強します。