「教えて茶道」Vol,172

この頃、初心の方が増えてきましたので、以前にも申し上げましたが、基
本的なことを申し上げます。
まずは姿勢ですが、最近見たテレビ番組でダイエットにも効果ありそうな
、十歳若く見せる姿勢でした。
お茶の稽古では、姿勢を美しくすることが、大切な基本となります。
まず、呼吸をゆっくりと深く行い、おへその下の下腹部に力を入れること
がポイントです。
そして、ほかの部分は力を抜き、リラックスして背筋と首筋をきちんと伸
ばします。背中を丸くしていたり、肩を落としたりしている人がいますが、
これは下腹部に力が入っておらず、気持ちが定まっていない為です。
座っている時や点前をしている時、美しい姿勢でいれば自然と心が落ち着
くものです。
そして、それはあらゆる所作が美しくなる第一歩となります。
茶の点前を見せる、見ていて美しい、美しいものを見ると心が和みます。
そう言う精神で、する、見せると言う気持ちも大切ですから忘れずに。


<茶入>和物茶入(わものちゃいれ)
和物茶入は日本で作られる茶入の総称で、鎌倉時代に瀬戸で唐物を手本
にして焼かれたのが始まりとされています。これを瀬戸と呼び、その後
、瀬戸では真中古(まちゅうこ)、春慶(しゅんけい)、金華山(きん
かざん)等が作られます。日本の古窯の中で、瀬戸は特に優れた陶技の
伝統をもっていたので、和物茶入は瀬戸を中心に発達します。そして桃
山時代以降は後窯(のちがま)と呼び、茶人の好みに応じて、形に個性
があり、釉薬の景も侘びた趣をもつ日本風の茶入を作るようになります。
また、唐津(からつ)備前(びぜん)、薩摩(さつま)高取(たかとり)
等の瀬戸以外の各地の窯でも焼かれるようになります。


<掛物 かけもの>
一文字 いちもんじ 表装の部分名称。経帯ともいう。本紙の上下に添え
          た横裂。金襴などの名物裂を用いたりする。中には
  本紙を囲んだ物、一文字のないものがある。

一文字風帯 いちもんじふうたい       
          一文字と同一の裂で作られている風帯をいう。

蹲  うずくまる 踞とも書く。伊賀焼・信楽焼などに見る小壷の花入。
         人のうずくまっているような姿であるところからこの
         名称がある。農家の豆入れ・種壷、あるいは油壷に使
         用されたらしい。室町時代からつくられていたが、後
         世、茶人たちの好みより掛花入として用いられるよう
         になった。「うずくまり」ともいう。