「教えて茶道」Vol,160

紫陽花がきれいな梅雨の中、皆様、朝晩の気温の変化にご注意ください。
六月半ばに計画した旅行があって、雨の中でもしかたがないと覚悟しておりま
したが、曇り空でしたが雨にも遭わず、目的の富士山にもお目にかかり、よき
旅をして参りました。海外もいいですが、国内もまだまだ良い所がありますね。
パック旅行のイチキュウパでも、ニキュウパでもなかったので散財いたしました。


<茶席の菓子>菓子のいただき方
主菓子は食べやすい大きさに切るのが基本で、小さく切り過ぎると食べにくい
だけでなく、見た目にもよくありません。菓子によっては手で割った方がよい
ものもあります。じょうようまんじゅうは楊枝を使わず手でいただきます。
取り回しの場合、菓子鉢に置かれている黒文字の箸は、白い部分は手で触らぬ
ように、黒い皮の部分を持つようにします。
菓子は手前から取りますが、次の人への心配りもして、後が見苦しくならない
ようにしますが、余りいじくりまわすようなことや箸のあとがつくようなこと
は止めましょう。
箸の先を懐紙でぬぐうときなども、大げさにせず、さりげない美しさを見につ
けたいものです。
干菓子を懐紙に取るとき、出されたときの美しい風情を損なわないように置く
ことも大切です。二種ある場合は向こう、手前と取りましょう。
菓子をいただいた後の挨拶は、素直な気持ちを伝えることが亭主への思いやり
です。決して「結構でございました」だけで終らないように心掛けましょう。


<炭道具>
鴛鴦   おしどり  鴛鴦香合(おしどりこうごう)松木地香合。原叟好み。
           もと表千家に鎌倉彫の鴛鴦香合が伝来したが、これを
           写して好んだもので、原叟宗左の書付が三十七、如心斎
           宗左の書付が十三、合計五十個が作られた。その材は
           老松茶器と同材であるといわれ、炭手前には首の向け
           方に約束がある。なお別に、仁清作色絵鴛鴦香合は名
           高く、大和文華舘・藤田美術舘に所蔵されている。

禿菊   かむろぎく 禿菊香合(かむろぎくこうごう)交趾香合。型物香合
           番付東方四段目。菊形をなし甲に霊芝紋が浮彫されている。

毬打・毬杖 ぎっちょ 毬打炭(ぎっちょずみ)毬杖とは正月行事の毬を打つ
           長柄の槌で、その形が茶の湯の炭に見立てて称したもの。

管炭   くだずみ  道具炭の中で管状の細長い炭。丸管炭と胴管炭の両方
           がある。炉・風炉用で寸法は異なるが、胴炭と同寸に切る。

梔子   くちなし  梔子香合(くちなしこうごう)染付香合。型物香合番
           付西方三段目。梔子の花を甲に現したもの。鉄線・桔
           梗などと混同されやすい。

倶利・屈輪  くり  堆彫に好んで用いられた渦状の蕨手に似た曲輪模様を
           いう。中国明代の堆朱・堆黒・ハシカ彫や、南北朝か
           ら室町時代の鎌倉彫などに見られる。四方盆・軸盆・
           香合などにある。