「教えて茶道」Vol,142

お茶の研究会に行ってまいりました。その時の講師の方のお話の中から
紹介いたします。勉強しようという意識はとても強いのですが、悲しい
かな記憶能力がついていかなくて、説明不足は御容赦のほどを。
お稽古のポイントは
位置、順序、動作、気ばたらきを会得する。
位置は、無理のない動きをする為にはしっかりと覚えねばなりません。
内角ねらい、外角。勝手付、居前、客付居前など。
順序は、勿論正しく覚えねばならないことです。初心者はまずこれから
習うかもしれません。
それを覚えれば、動作を美しくしなければなりません。お茶は自分の為
ではなく、お客さまに見せるものです。だから、こせこせず、大げさに
ならず、優雅にしましょう。又お茶は非日常でもありますから、見てい
る側つまりお客さまがリラックスできたり、幽玄の世界に入るような境
地に感じさせることが大事です。
見ていて、はらはらドキドキするような不安なお点前、お茶碗を落しそ
うとか、ぶつかりそうとか、こぼしそうとかは決してしないように。
最後の気ばたらきはもう、究極の心得です。順序や奇麗なお点前ができ
ても、お稽古では同じでしょうが、茶会となると何がおこるかわかりま
せんし、それに臨機応変に対応できれば完璧ですが、そうはいきません
ので、毎日が修行、稽古を積むのです。
ルールは何事にも必要ですが、それにがんじがらめにとらわれて、マニ
アル人間にはならないようにしましょう。
そんな人が多いように思われますが、お茶の稽古と共に、お茶の時だけ
でなく、いつもどこででも、一歩前を歩く、気働きのできる人になりましょう。


<茶杓>茶杓の銘
茶杓は、掛物、茶入、茶碗の銘、茶会の趣向にふさわしい取り合わせが
求められ、その意味で茶杓の銘は大きな役割を担います。
銘には、中国や日本の故事になぞらえたもの、季節にちなむもの、茶杓
の素材や造形上の特色に由来するものなど、さまざまあります。小堀遠
州は、古歌にちなんだ銘をつけたものが多く、このような銘は歌銘(う
ためい)と呼ばれています。かなりな教養がないと、理解できない銘も
ありますが、この銘の由来がわかるようになると、作者がさらに親しく
感じられるだけでなく、茶席での話題を楽しく盛り上げてくれます。

<茶会の着物>水屋着
大寄せの茶会を手伝う時にはそれなりの水屋着を用意しましょう。
茶会に出る着物のままでは、袖が邪魔になったり、汚れるのが気になっ
たりし手伝いもままになりません。
簡単に脱いだり着たりできること、着物の上から着てもゆとりがあるこ
とが選ぶ時のポイントです。
最近では市販されている上っ張りもあります。二部式のものが便利です。
筒袖で袖口にゴムが入っているものが水仕事もやりやすいです。
また、好みの布地で手作りするなら、長めで幅にゆとりのある前掛けも
重宝します。いずれにしろ、洗濯しやすい木綿が一番です。