「教えて茶道」Vol,137

信州にスキーに行って帰宅した時、やはり関西は暖かいなーと感じて
いるのですが、次の日には寒さに震え、やはりどこでも冬だと、当た
り前のことを感じています。
スキーに忙しい、ワクワクしている今日この頃です。
が、初釜もまだまだ続いています。
今日も一つあって、薄茶を担当いたしました。二つの茶碗でお茶を点
てました。

<お点前で気づいた事>
十人くらいの初釜などの時
薄茶では、二つの茶碗で代わる代わるお茶を点てる時があります。
正客が始めの茶碗でお茶を頂き、次客にその茶碗を渡して、次客はそ
の茶碗を拝見してあづかります。
二番目の茶碗のお茶点てられ、出された時、次客は正客の茶碗を持っ
て行き、二番目の茶碗を自分の右膝前の取り、正客の茶碗を回して返
します。次客は自分の坐に戻ってお茶を頂きます。拝見が終れば、三
客に茶碗を渡して、三客はその茶碗を拝見してあづかります。
同じようにして、二つの茶碗を交互に使ってお茶を点てます。


<茶杓の鑑賞>
茶杓は茶入れや薄茶器の茶をすくって茶碗に入れるさじで、ほとんど
は竹でできています。時には木で、椿や白樺などがあります。
茶道の初心者のとって、一片の竹べらにすぎない茶杓が、茶器と共に
貴重な道具として重みをもつことが理解しにくいかもしれません。
しかし、一本の茶杓は、これを削った茶人の茶心がしのばれる象徴的
な存在として価値があるのです。
拝見の時は、親指と人差し指でつまむように取ります。そして、まず、
全体の印象をつかみ、下の図示した各部分を見ていきます。
表面と裏の削り、櫂先(かいさき)の曲げ方や露(つゆ)の仕上げ方
などが作者の好みがにじみ出るポイントです。

        ←露→  /\
    /   「櫂   || ↑
撓め→ |    先」  || |節
    |        || |上
    |        || |
    |←ーー節ーー→ || ×
    |        || |節
    |        || |下
|        || ↓
     ←ーー切ーー→
        止


<けいこ着物>
茶会の着物
初心者はまず、無地の紋付を作っておくことをおすすめします。
茶会の正装として手ごろな価格で作れます。色は、ピンクやオレン
ジなどは卒業し、若草色、紺、藤色などの寒色系にすると手持ちの
明るい帯がよく映ります。
着物が好きな人には無地は楽しみが薄れますが、着物を着慣れない
人にとっては、失敗なく安心して着られるものです。
着物に着慣れてきたら、無地に見える江戸小紋や付け下げなどもい
いでしょう。紬などはお洒落着になってしまいますが、大寄せの茶
会や気軽な茶会などには一つ紋がついていればよいと思われます。