「教えて茶道」Vol,135

明けましておめでとうございます。
皆様お正月はいかがお過ごしになられましたか?
今年も元気一杯に頑張るぞーと言う意気込みになられたでしょうか?
このところの寒さが厳しくて、私の勢いは縮こまっているようです。
今年もよろしくお願いいたします。

昨年は今年の目標をあらわそうと申し上げました。
今年はストレスを声に出そうと申し上げます。
不景気は相変わらずですし、世の中どうなるやらわかりませんが、精神はど
んな世の中になろうともしっかり持たねばなりません。
それにはストレス処理をいかに早くするかが第一でしょう。
それは声に出すことです。
失敗したと思ったら、馬鹿やろう、こんちくしょう、おたんこなすと、
いろいろな言葉で声に出して発散すると、全部とは言いませんが、少しは
ストレスが減少するようです。
時には、その場でこんな雑言を口には出来ませんが、一人の時、お風呂の
中などで思いきりしてやってみてください。
ストレスのない、全然なしとはいきませんが押しつぶされない一年を過ごしましょう。

皆様の方の雑煮はどのようなものでしょうか?
すまし汁、味噌汁、あんこを入れるとか、地方によっていろいろとありますね。
我が家は関西ですが、自分たちの好きな味噌あじにしております。
普通の味噌に白味噌を少々入れ、白菜、かぶら、人参等を入れております。
お茶事では
冬は白味噌仕立て、夏は赤味噌仕立てでお汁が供されます。
白のほんのり甘いのをいただくとほっとした感じが、私は大好きです。


恒例になりますが初釜の説明をいたします。

初釜とは、
新春を祝って正月はじめてかける釜。また稽古始めとも、点初とも
いいます。
初釜の時に使われる物として、結柳、島台茶碗、ぶりぶり香合、
花びら餅があります。

結柳 (むすびやなぎ)
正月や初釜の床飾りで、掛柳とも言います。床の柳掛け釘にかけた青竹
の花入れから、長く柳の枝を垂らして生けます。柳は二、三本束ね、中
間で一つ輪にして結び、残りは長く垂らします。一陽来復を祝う心を
表したものです。

島台茶碗(しまだいちゃわん)
井戸形(浅く)に開き、内面に金銀の箔を置いた茶碗で、正月
などの縁起を祝う茶事に金と銀の茶碗を重ね茶碗として用いられます。
三都茶碗(さんとのちゃわん)
島台茶碗、楽・慶入の作 黒・赤・白の三椀で、玄々斎宗室がみやこ・
あづま・なにわと直銘したところからの称。

ぶりぶり香合
香合の一種。正月用の玩具の「ぶりぶり」から意匠されたもので、八角
形の胴にふくらみを持つ形のもの。有職風な彩色を施した陶磁器や塗物
等があり、正月に飾り香合として多く用いられる。

花びら餅
京都の名菓。古くは「お歯固め」の儀式などに用いられた菱はなびら
を菓子化したもので、丸くのばした白餅に、小豆汁で赤く染めた
菱形にのばした餅を重ね、ゴボウを二本、味噌餡と共に包んだお菓子。
押鮎に見立てた物で、(鮎は年魚とも書き、古くより年始に用いられた)
もともと宮中で用いられるものであり、裏千家の初釜のお菓子として明治
の頃から用いられています。

ある冊子に書かれていたのもあわせて紹介いたします。
「菱葩」(ひしはなびら)は宮中の御定式の御鏡餅で、大三宝に奉書が敷
かれ「ほなが」「ゆづり葉」を四方に重ね紅白の鏡餅をのせ、周囲に柿、
蜜柑、柑子、橘、萱、勝栗、四隅に橙、柚を交互に置き、鏡餅の上に大葩
十二枚、大菱十二枚をのせ、その上に昆布二枚重ね、「ほんだわら」二把
左右に垂らし、串柿二本のせて、砂金餅という巾着形の白餅に、伊勢エビ
を水引に結びつけて、と言う立派なものである。
玄々斎宗匠が宮中で御献茶をされた折、頂かれた菱葩を後に模され考案さ
れ、川端道喜菓子店に造らせたことに始まり、お家元の初釜の菓子として
出されるようになりました。