「教えて茶道」Vol,130

今年は、暑い夏だったせいか、紅葉には期待していませんでしたが、どこ
もかしこもきれいだそうです。
私も京都の友人に誘われて紅葉狩りに行きました。それはそれは素晴らし
いでした。もみじは勿論ですが、紅葉する葉、桜、柿、花ミズキ、つた等も
きれいに色変わりしています。
全山真っ赤もきれいですが、緑の中に赤や黄色が混じっているコントラス
トもいいものです。青空にすくっと起立しているイチョウの大木の黄色も
すがすがしさを感じて形容の言葉がなかったです。
美しいものを美しいと言える感激する心はいつまでも大切にしたいです。
ご銘は
「錦繍(きんしゅう)」「梢の錦(こずえのにしき)」「峰のもみじ」
などがいいでしょうね。
紅葉する葉を照葉(てりは)と言って、この時季椿と共に花入れに生けます。


<茶碗>
陶器と磁器
茶碗は陶器と磁器に大別されます。陶器は、「土もの」とも呼ばれ、粘土
を原料に形をこしらえ、その上に釉薬(うわぐすり)かけて焼いたもので
すが、広義には釉薬をかけないものも含みます。
磁器は、陶石、カオリン、長石などの石が主な原料で、釉薬をかけて陶器
よりも高い温度で焼いたガラスに近い焼もので、「石もの」ともいいます。
釉薬は釉(うわぐすり)ともいい、焼くと変色し、ガラス状になり、陶磁
器の肌、つや、滑らかさを出し、装飾となります。成分によって灰釉(は
いゆう)、鉄釉、鉛釉、色調のよって緑釉、黄釉、等の多くの種類があります。


<稽古の着物>
足袋のはき替え
足袋は、茶席の中で最も目立つものと心得、純白でない足袋、汚れた足袋
の着用は禁物です。茶会へ行く時には、必ず足袋の履き替えを持参し、控
え室で見苦しくないように手早くはき替えます。
また、雨に降られたりするので、用心して多めに持っていくことも大切です。
稽古でも、席に入る前には純白の足袋にはき替えたいものです。
身も心も引き締まり、稽古に気が入ります。
洋服の場合はソックスにはき替えます。清めた畳を歩くので、素足では
失礼ですし、歩く所作を足袋の時と同じようにするためです。