「教えて茶道」Vol,125

大寄せの茶会へ行きますと、待合部屋に「会記」があります。
これはその日のお茶席に使用する道具を記したものです。
下記のものは先日の茶会のものです。
十月は趣ある茶席が多いですが、今回は釜と風炉がすばらしい物でした。
風炉は、前回でお話しましたように「鉄欠」が使用されていました。
亭主が男性だから大きいものも特にふさわしいと、うなずけました。
又、大きい風炉でしたから、藁灰がきれいに敷き詰められていました。
こんな風情もなかなか見られないので、良い経験でした。
金つぎされた欠け茶碗も出されておりました。
皆様も一応の心得ができましたら、ぜひお茶会に参加して道具類を拝見
して知識を養ってください。

待合掛け物  坐忘斎 短冊 雲静日月正
       (若宗匠の字も見られ機会が多くなりました)
      
本席掛け物  淡々斎 横物 対月

花入れ    玉編八角手付篭         笙文造

花      富嶽晒菜升麻(ふがくさらしなしょうま)、桃色秋ぎり
       カルカヤ、ネコメソウ、ノジ菊、秋明菊、ナデシコ
        
香合     暁鹿               不入造
       (蓋ノ内側に下弦の月がありました)
釜      古天明    九輪             
       (これは見たことがない立派なお釜でした)
風炉    時代 鉄欠
       (普通の風炉より二まわりほど大きい趣ある物でした)
風炉先    鵬雲斎家元書付 雲月兎透       好斎造
     
水指    黄瀬戸  細水指          九朗造
       (中置の為の細いものでした)
薄茶器     乱菊の絵            一閑造
薄茶杓    円能斎作  銘 幾代の茶人 宗旦遺愛の松を以て
        (竹ではなく節下は皮付きで、樋は木目がきれいに
          表れ、かい先は白で良いコントラストでした)
薄茶碗    鵬雲斎家元箱  飴釉  銘 柴の戸     了入造
替      紅葉半使
〃      黒釉    紅葉の絵           即全造

蓋置     淡々斎在判   竹一双   宗旦三百年忌
建水     毛織塁坐               清右衛門造

菓子器    御本俵鉢      
主菓子    菊花金団                 鶴屋八幡製
        
干菓子器   松ノ木盆 一燈斎在判
干菓子    兎    落雁    
       すすき  若竹色の飴に白い粉がススキの穂 鶴屋八幡製
       
       
煙草盆    萩丸               好斎造
火入     州浜形  松葉          即全造