「教えて茶道」Vol,121

先日、大寄せの茶会が京都大徳寺内のお寺でありました。
大寄せは多数のお客さんで待ち時間が長く、お茶の作法もあったもの
ではありませんので、あまり好きではありません。
ですが、今回は、部屋にての濃茶、
主菓子は「きせわた」ピンクの練り切りの菊に白のそぼろを綿に見立ててある。
お茶もお菓子もおいしかったですし、お道具も良い取り合わせでした。
お部屋での雰囲気もゆっくりとお茶を味わうことができました。
続いて薄茶席は部屋ではなく、お寺の広い縁側に三人掛けの床机に赤の毛氈。
お点前は御薗だな。お干菓子や薄茶は直接の手渡しでしたが、庭の風情
を見ながら、いただけたので、これもまた一興で楽しませて頂きました。
こちらのお道具類は外国産や外国人が作られたものなどで、これまた、
またの趣向で、満足して帰りました。
今NHKのドラマ「としいえとまつ」ゆかりのお寺を見学しました。
桔梗で有名でしたが、一株しかない有様で、他の様子も昔を知っている
者にとっては時代の流れというか、商売げに走っているのが、残念に思
われました。


<茶碗の鑑賞>
茶碗は手のとって親しく触れ、触感で味わうのが他の茶道具とは異なる特色です。
口当たり、肌触り、手取り(重量、抱え心地)の感覚が重要な鑑賞のポイントとなります。
口造りは、茶碗の姿形の仕上げどころですが、また口当たりを左右する要でもあります。
口当たりは、まず茶碗の陶質のよって差があります。
青磁や白磁などは磁器質のものは口当たりが硬く、井戸、粉引(こびき)、
蕎麦(そば)など高麗茶碗や楽茶碗、志野(しの)、織部(おりべ)などの
和もの等は柔らかい陶質で、口当たりも心地良く感じられます。
口造りの彩には、直口、玉縁(たまぶち)、端反り(はたぞり)姥口(うば
くち)などさまざまあり、これらによっても口当たりに違いがあります。

<水屋の後始末>
茶入の後始末
茶入は茶道具の第一位置づけられ、その扱いも細心の注意が必要です。
後始末は、まず残った茶を茶杓で出し、乾いたやわらかな布巾、あるいはテ
ィッシュなどで茶入の内部、胴、蓋などについている茶の残りをよく拭きと
ります。特に、蓋の溝などに残りやすいので丁寧に清めます。
次に、蓋をして仕覆に収め、休め緒に結んでおきます。
薄茶器の場合も器に残っていた茶をあけ、小羽根で茶を掃き清め、乾いた柔
らかい布で、蓋の内外を拭きます。時代物、蒔絵、青貝の器には、特に扱い
に心を配る必要があります。