「教えて茶道」Vol,120

変わったお点前というのも、おかしな言い方ですが、先日友人が足を怪我し、
立ち振るまいが不便な時に、その稽古をしました。
それは、「入子点(いれこだて)」です。
新しい杉木地曲(すぎきじまげ)の建水に茶巾、茶筅、茶杓仕組んだ茶碗を
入れて持ち出すことから「入子点」と称しています。
この点前は、運びをするのに困難な老人とか幼くて道具の持ち出しにあぶな
げな歳ゆかぬものなどが主として、行う点前です。
入子点は必ず棚物を使い、その棚にあらかじめ水指、薄茶器、柄杓、蓋置を
荘っておきます。ですから、建水に入れた茶碗を一回運ぶだけでお点前にな
ります。建水は茶碗を仕込むで、新しい杉木地曲を使います。いくら新しい
品でも塗物ではいたしません。
茶道口にて、足の具合が悪いと亭主の方から断りを入れます。正客は代わり
の方でお点前をとすすめます。亭主はそれには及びませんとお断りして、道
具を持ち運び、点前をします。
道具拝見は請わないことになっているので、柄杓、蓋置き、茶碗、棗そして
帛紗をさばいて水指の蓋の上に置いて、建水だけを持って帰り、茶道口にて
建水を客から見えない所へ置いて、主客総礼して終ります。


<茶碗の鑑賞>
茶碗の形はさまざまな種類がありますが、その中からまず代表的なものを覚
えましょう。
天目茶碗:もともと中国で作られ、茶道初期から使われた由緒ある茶碗で、
     口造りが一段くびれています。
井戸茶碗:もともと朝鮮の茶碗で、高台脇からほぼ四十五度の角度で上広が
     りに立ち上がったもの。
筒茶碗: 高台脇から口造りまで垂直に立ちあがった深い茶碗。
     その深さの半分くらいのものは半筒茶碗。
平茶碗: 全体に浅くて平たく口の開いた夏用茶碗。
沓茶碗:(くつちゃわん)貴族が蹴鞠の時にはく沓に似ているのがこの名の
     由来で、織部焼きによく見られます。