振袖
振袖はお嬢さまの第一礼装、華麗に自分をアピールする。
振袖は、誰もが一度は着てみたいと憧れる豪華なきもの。そして未婚の女性だけが着るとのできる、いわぱ若さの象徴なのです。 高価なきものですから、なるベく袖を通す機会をもちたいもの。成人式はもちろん、お友達の結婚披露宴や謝恩会、お茶会やパーティなど、華やかな席にふさわしい格の高いきものです。ロングドレスの感覚で、堂々と着こなしましよう。 振袖の柄は、古典調の模様を写したものから、日本画風のもの、現代的な無地感覚のものまで、実に様々です。 選ぶときは、普段から自分が好きな色、似含う色を選ぷようにすると、無理なく着こなせますが、顔映りや柄ゆきなどをチエックするためにも、鏡の前で実際に肩にかけて選ぶことが.大切です。 一般的には背の高い人には大胆な大柄が、小柄の人にはやさしい色柄が似合うとされていますが、振袖は若さで着るものですから、あまり体型を心配することはありません。それよりも自分のタイプに含ったもの、自分が好きだと思うものなら、きっと似合うはず。自分の趣味や個性を最大眼に発揮して、自分をより美しく演出、アピールしましよう. 若い人なら、何を着ても美しいものです。1枚目の成人式のための振袖なら、やはりオーソドックスな古典柄のきものがお薦めですが、20のなかぱを過ぎたら、ちょっと趣向の異なる振袖を選んでみるのも素敵です。無地に近い感覚の振袖や、小紋調のきものなら、伊達襟や帯結びに工夫を凝らして、遊び心を表現することもできます。 このように個性的なよそおいなら、気軽なパーティにも最適です。振袖は、帯楊げや帯締め、伊達襟などの配色を変えることで、その印象を変えることができ、多彩な表情が楽しめます.
訪問着
訪問着は、洋服にたとえるとカクテルドレス。社交着として結婚式の披露宴、お見含い、結納、お茶会、パーティ、目上の人を訪問するときなど、たいていの場に着ていくことのできる、応用範囲の広い正装です。 訪問着はミスとミセスの区別はありませんから、振袖や留袖{ミセスの第一礼装を着るほどではないけれど、やはり改まつた装いで、というときの略礼装になります 訪問着は、肩、袖、胸などの模様が一枚の絵画のように続いて染めてあるきものでず。これは絵羽模様といい、縫い目をはさんでも柄がきれいに続いているため、たいへん華やかな印象です。 柄は格調ある古典柄をはじめ、四季の花々を散りばめたものや、抽象的でモダンな現代柄までさまざまですが、一枚目の訪問着を選ぶなら、品格のある古典柄が無難です. 古くから磨きぬかれた日本の文様には品があり、飽きがこなくて長く着ることができますし、見た目にも正装感を与えることができるからです。若いときに重厚な訪問着を一枚作っておけぱ、帯や小物の取り合わせ次第で、10年以上も着ることができるものです. また、きものには季節感を取り入れるという賢沢な楽しみ方があります。たとえぱ春には椿や桜、夏には蛍、秋には菊や紅葉、冬には雪や南天といった具合に、着る季節に合った柄を身につけ、お酒落を楽しむ着方です。ただし、限られたシーズンにしか着ることができませんから、そう何枚も作らないという人は、季節を問わない柄や、四季の花が一堂に描かれたものなどを選ぶとよいでしよう. 訪問着の帯は袋帯。こちらも古典柄のものなら上品ですし、立派な帯を一本もっていれば留袖や付け下げ、色無地などにも使い回しがきいて、たいヘん重宝します。
付け下げ
小紋よりよそゆきで訪問着より気軽な通好みのきもの
付け下げは訪問着の代わりに着ることのできる社交着、つまり訪問着の略式のきものです。 小紋よりもよそゆきで、訪問着よりも気軽なきものと考えるとよいでしよう。 訪問着は仮絵羽といって、はじめに白生地を寸法に合わせて裁ち、仕立て上がりの寸法通りに仮縫いをしてから、下絵を描いて染めるという手の込んだ製作過程を経てできるきものです。 これに対して付け下げは、仮絵羽をせず反物のまま染めるきもので、訪問着に比べて模様が少ないため、華やかさに欠け、少々地味に見えることもあります。 そのため生地や染色にエ夫を凝らしたものが多く、品があり、かえってきもの通の人には喜ぱれているようです。 付け下げは本来、要所に酒落た絵柄のポイントがあるきものですが、最近では、かなり訪問着に近い感覚の模様もあリ、着て行ける場所も結婚披露宴、パーティ、謝恩会、お茶会など、訪問着と少しも変わりません。 柄は古典的なものから、個性の強い現代感党のもの、酒落た雰囲気のものなどとても豊富.四季の変化やその日の気分に応じて、多彩な色柄が楽しめます。 帯は格式により、格調ある古典柄などの付け下げには袋帯を、軽めでワンピース感覚で着られるものには名古屋帯などを合わせてもよいでしよう。帯揚げは絞りやぼかし、無地のものを、帯締めは組紐を合わせるのが一般的ですが、付け下げは自分の好みのお酒落が楽しめるきものですから、そのコーディネートにも個性を発揮したいもの。帯含わせや小物の配色の変化によってさまざまな演出が可能で、着こなしの幅も広がります. もちろん正式な場所にはオーソドツクスな正統派の着こなしがお奨めですが、観劇や食事会、気軽なパーテイなどでは、思いきっり遊んでみてもよいでしょう。
色無地
色無地は模様のない無地のきもので、TPOによって着分けることのできる、着用範囲の広いきものです. 紋を付けると格式が高くなって改まった装いになりますし、帯の雰囲気を替えればお酒落着にもなる、たいへん便利なきものです。 色無地はお祝いの集まりやパーティ、趣味の会など、幅広く着こなすことができますが、一つ紋を付けておくと、お茶会や子供の入学式、卒業式、七五三などに着られて、とても重宝します。 また、卒業シーズンになるとよく目にする袴姿。色無地と袴のスタイルは、最もオーソドックスで品のある装いです。一般に、色無地のきものに一つ紋を付けると略礼装になります. また三つ以上の紋にすると、無地でも絞のない訪問着よリも格が上の準礼装になります。TPOによって、帯も格調ある袋帯から、お酒落な名古屋帯まで合わすことのできるきものです。袋帯なら改まった席に、名古屋帯なら気軽な集まりなどに最適です。ドレスでも無地のものは、アクセサリーによって豪華にも手軽にもなるのと同様に、色無地のきものも、帯によって装いの格が変わってくるものです. 色無地は帯が合わせやすく.また帯が引き立つきものでもあります。色彩感覚に敏感な人なら、自分に似合う色を認識しているはずですが、一枚目を選ぶなら、ピンク系やオレンジ系、クリーム系が無難なところ。ここで気をつけたいのは、地紋が何の柄であるかを確かめることです. 地紋によって慶事用と弔事用があるからですが、若い人なら慶事用だけを考えて、若々しい色を選ぷほうがよいでしよう,半襟は礼装には白を含わせますが、それ以外なら刺繍の半襟や色半襟、また伊襟襟などを合わせるのも楽しいものです。
小紋
型染めのきものを総称して、小紋とよんでいます.訪問着や付け下げを着ていくほどではないけれど、ちよっとお酒落をしたいときに、小紋はとても重宝します。 たとえぱ気軽なお茶会やお稽古、お友達との食事、クラス会、誕生会、お正月やお出掛けなどに向くきものです。 小紋と一ロにいっても、江戸小紋、京友禅小紋、加賀小紋、紅型染や更紗染め小紋など、その種類は豊富でとても幅が広いのです。京都で染められる華やかな京友禅小紋、全沢で染められるしっとりとした趣の加賀友禅小紋、東京で染められる酒脱な江戸小紋と東京染小紋、鮮やかな色彩が印象的な沖縄の紅型小紋など、小紋には地域の特徴を活かした味わい深いものもあります。 一見、洋服のプリント・ワンピースに似ているように見えますが、実はきものの柄によって格が異なり、着られる場所が違ってくるのです.たとえば江戸小紋は格式が高い小紋。紋を付けると一般の小紋よりもずっと格が上がり、略礼装にもなリます。また趣昧性の高い更紗や紅型などは、紋を付けないものでお酒落着です。 小紋は、帯や小物のコーディネートでさまざまな着こなしが楽しめます.改まった席には袋帯で格を高めて、少しくだけてお酒落に装いたいなら、名古屋帯や染め帯を合わせます。 帯あげ、帯締めは、小紋の格に応じて含わせますが、色を効かせて個性的に装うのも小紋ならではの楽しみ方.また半襟も色半襟や刺繍半襟で、襟元を華やかに演出してみるのも素敵です。日常的にきものを着たいという人は洗濯機で丸洗いできる合繊のきものを着てみるのもいいでしよう。 小紋は比較的手頃な価格ですから、きもの入門の第一歩として、肩を張らずに装いたいものです。
紬(織りのきもの)
きものにほ、染めのきものと、織りのきものがあります。紬とは織りのきものの代表的なきもので、染めのきものよりも普段着感覚で着ることができます。 北から南まで日本各地で織られる紬、四季折々の肌に触れる風、目に映る色がそれぞれの地方で違うように、紬も産地によって色づかいや風合いが異なりますが、ふと手に触れたくなる美しさ、素朴な温かさはすベてに共通して言えることでしょう、紬には米沢紬、十日町紬.小千谷紬をはじめとして、数多くの紬がありますが、その代表桔は結城紬と大島紬です。結城紬は茨城県で織られる真綿紬で、素朴な風合いと弾力性のある地風が魅力でず。一方、大島紬は深みのある色調と軽くてしなやかな風合いが、知的な美しさを引き立てて、女性の永遠の憧れとされる紬です。どちらも.その手間や技術により、たいヘん高価な紬ですか、残念ながら礼装にはなりません紬はあくまでもカジュアルなきものです一枚目の紬なら、まずは無難なものや、手軽な紬から始めてみること。紺地の紬なら顔映りもよく、また帯合わせも比較的楽にできます柄は格子や縞なら、洋服感覚で抵抗なく差着こなすことかでぎるでしよう。紬は、ショッピングや食事、観劇など、日常生活のさまさまなシュチュエーションで気軽に着ることかできます。きものというとつい難しく考えて.構えてしまう人も多いようですか、紬なら気取らずに、織りの風合いを楽しみながら着こなす事ができますから、まずは紬からきものに慣れるのも、着こなし上手になるひとづの方法です帯は名古屋帯、袋名古屋帯、染め帯、半幅帯を、きものの雰囲気に合わせて選びます。半襟は白が基本ですが、色半襟や模様入りを合わせて遊んでみるのもおしゃれです。